こんにちは。ざっくんです。
最近は記事の更新頻度がめっきり少なくなっていました。その辺の、習慣化なのか自制・意志の強さなのかとかの振り返りはまた今度記事にするとして。
今回は前々からまとめようと思っていた「振り返りツール」的な奴らの話をしたいと思います。いろんな種類があって、どれがいいの?とかってなることが多いと思うので自分の中の整理も兼ねて。
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それぞれのツールってそもそもどういうものなの?
ということで今回まとめる対象にしようと思っている「振り返りツール」をあげておきます。
この6つですね。SECIモデルも似てると思うんですがとりあえずよく分かんないんで対象外。また、「振り返りツール」という言葉にもしかしたら違和感があるものもあるかもしれませんが、ここでは「よりよくするために、計画したり、振り返ったり、次の対策を練ったりすることを支援するツール」的な意味合いで「振り返りツール」という言葉を使いたいと思います。
それでは早速各ツールの説明をしていきたいと思います。
YWT
まずはじめにYWT(わい だぶる てぃ)です。
YWTとは、JMACの研究開発・技術開発コンサルティングの中 から生まれた概念です。Yが「やったこと」、Wが「わかったこと」 Tが「次にやること」という意味です。この概念は、世の中で一般 的に言われているマネジメントサイクル=PDCAサイクルに対抗 する概念として生まれてきました。
JMAC 株式会社 日本能率協会コンサルティング http://www.jmac.co.jp/mail/hrm/161mboywt.html
私が最初にYWTにであったのはとあるコンサルさんに、会社に来ていただいていた時で、3年くらい前だったと思います。その時は4-5時間くらいぶっ続けで濃い議論をした後、「やっと帰れるわー」ってなった後に、「じゃ、YWT(M)やりましょう!」って言われてました。それでプラス30分されるのが結構辛かったです。
ですが、思い返すとかなりいい流れだよねと思います。これやってないと、疲れて次やること忘れちゃって何も進まないとかになりがちだったので。皆さんもそんな経験ありません?
ちなみに、YWTの正式名称なのかどうかはわかりませんが、私たちが最初に聞いた時は以下の通りYWTMという名前でした。
- Y:やったこと
- W:わかったこと
- T:(わかったことを活かして)次にやること(の候補)
- M:(次にやることをやる)そのメリットは?
この M:メリット を書くことが T:次にやること を実行する原動力になるということだったと記憶しています。でも、あんまりこれをやることはないし、YWTMとして紹介されているサイトも多くはないですね。
個人的にMを書かない理由としては、「そもそもやりたいことを達成するための活動の振り返りだからわざわさMを書かなくてもTを実行する」というのが一番大きいと思います。
逆に言えば、みんなで何か活動をやっているときに、「実はあんまり乗り気じゃないんだよなー」「そのTってなんでやる必要があるの?」って人が多そうな時はMまでやったほうがいいんじゃないかと思います。
また、Tの所を次にやること(の候補)としているのは私(なのか私の周りなのか)の独自運用です。とりあえずブレストでやったほうがいいかなーと思うことをいっぱい出しておいて、次やるときの計画で取捨選択する的な使い方。
ちなみにYWTはこんな感じで、継続していく活動(継続しない活動があるのかはさておき)に対して、つなげて見ていくこともできます。
YWTのフォーマット、運用方法
ただ、実際これを本気で運用するとかなり大変だったりであんまりできていない。
精神的には、Tに書いたことをたくさんYに入れたくなる(やりたくなる)とか。
物理的には、Excelのシートが横長になるし、各行の行数が固定じゃないので、行が合わなくなってフォーマットが崩れてきたりとか。
そういう意味だと、KPTやLAMDAのほうがその、活動の継続的な意味合いでは使いやすいのかもしれません。
KPT
次はKPT(けぷと or けいぴーてぃー)です。今更説明する必要もなさそうですが一応。
行ってきた仕事や活動を振り返る際に、「継続」「問題点」「挑戦」の3つの視点で整理するフレームワークのこと。
ミーティングでは、ホワイトボードなどに「K:keep=今後も続けること」「P:problem=問題なので、やめること」「T:try=今後、試してみたいこと」の項目を用意し、メンバーが行ってきた活動報告の内容を「K」と「P」に振り分けていく。その後、「P」に対する解決策や新しいアイデアや企画を「T」欄に書く。
情報マネジメント用語辞典 http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0905/19/news143.html
ちなみにフォーマットは配置が変わったり、表形式になったりすることもあるけど、だいたいこんな感じです。
KPTの書き方一例 ナカシマガジン http://hisa-magazine.net/blog/ref/kpt2/
基本的にはKPTとはこういうものです。ただ、ちょっと補足というか、個人的にこれだとしっくりこない部分がいくつかあるのでそれを書いておきます。
1.Keepについて
Keepを直訳すると「継続」でまさしく引用にある通り「今後も続けたいこと」を出す所になります。ただそれだと、「ちょーーっとしたいいこと」とか「(もう同じことはないと担当者が勝手に思っている)いいこと」が出てこない気がするんです。単純に言えばKeepのハードルがやけに高い。
自分もそうなんですけど、「良かったことはなんですか?」とか言われても「できて当たり前じゃない?」って思ってることってあんまり出さないんですよね。自分の期待値を上回る出来の時にやっと出すとかそういうイメージ。皆さんそんなことないですか?私の周りにはそういう人多いです。
ってことでKeepのハードルを下げたいので、Keepは「今回、何かできたことはなんですか?」「良かったことはなんですか?」「どんな些細なことでも結構ですよ」的な雰囲気でやるようにしています。
2.KeepとProblemの振り分けについて
引用文にはこうあります。
メンバーが行ってきた活動報告の内容を「K」と「P」に振り分けていく。
実は、KPTって個人的にはあんまり好きじゃなくて、その理由はこの辺にあります。この辺ってどの変かってことなんですけど、私の理解ではKPTは「やったことの思い出し」と「良かったか悪かったかの判断」を同時にやっているって認識です。頭の中のマルチタスク。なので、思考に集中できない。
- 「あれー、今週(今回、今日)って何やったっけー?」
- 「良かったことってなんだろう?」 or 「悪かったことってなんだろう?」
この二つを同時にやっているんです。そしてもっと言うなら、だいたいKPTはみんなで付箋を使ってやると思うので、自分が考えている時に他の人が「これ良かった」とかって言って付箋を貼りだして話が始まったりする。その瞬間、自分が何を考えていたか忘れるか、その人の話は聞いていないかのどっちかになる。
ってなるといい感じの振り返りに差し支えると思っています。なので、KPTをやるときは、「思い出しの時間」を別に取るとか、「個人でKeepやProblemを書く時間」と「貼りだしてみんなと共有する時間」をしっかり分けるとかそういう施策が必要なんじゃないかと思っています。
理想的かなーと思うKPTのまわしかたはこんな感じです。
経験学習モデル
経験学習モデル(けいけんがくしゅうもでる)についてです。
この章は書きたくないなぁ。プロの人に怒られそう。笑
このへんを読むと、本当に意味するところは「経験学習モデル」なのか「経験からの学習論」なのかその辺の混成体なのか微妙な気がしてきたのですが、とりあえず説明しやすいので「経験学習モデル」で説明します。まぁ「学習における経験・実践」「経験の内省」の2つを重視するって意味でだいたい全部一緒なんじゃないのって感じなので実務上は気にしなくてもいいんじゃないかなぁ。だめ?
経験学習モデル概要
だいたいこんな感じ。それぞれの箱の中身は人によってちょっと呼び方が違ったりするけど原典的には「具体的経験」「内省的観察」「抽象的概念化」「能動的実験」が正しいっぽい。
もうちょっと詳しく
自分が実際に経験したことから学びを得ることを「経験学習」と呼ぶ。経験から学ぶといっても,人は単に経験しただけで学べるわけではなく,経験を次に活かすためのプロセスが重要である。そのプロセスを理論化したものが,組織行動学者デイビッド・コルブによって提唱された「経験学習モデル」である。
コルブは、「経験→省察→概念化→実践」という4つの段階からなる経験学習サイクルを提示している。
学校法人 産業能率大学 総合研究所 http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/10423
それぞれどういう意味かというと?学術的には
具体的経験:学習者が環境(他者・人工物等)に働きかけることで起こる相互作用
内省的観察:ある個人がいったん実践・事業・仕事現場を離れ,自らの行為・経験・出来事の意味を,俯瞰的な観点,多様な観点から振り返ること,意味づけること
抽象的概念化:経験を一般化,概念化,抽象化し,他の状況でも応用可能な知識・ルール・スキーマやルーチンを自らつくりあげること
能動的実験:経験を通して構築されたスキーマや理論を,実際にアクション(実践)すること経験学習の理論的系譜と研究動向 http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2013/10/pdf/004-014.pdf
わかるようなわからないような。もう少し平易な言い方をするとこんな感じ。
経験:具体的な経験をすること。
経験:経験を多様な観点から振り返ること。
概念化:他でも応用できるよう概念化し自分の未来や、他の人が使えるように教訓にすること。
試行:新しい場面で実際に試してみる。
YWTやKPTなんかとの違いというか、特徴的なところは「抽象的概念化」ではないかと思います。私がこのモデルを使う時には、上の定義に書いてあるような、「他の状況でも応用可能なルール・スキーマ・ルーチンを作る」なんてところまではやってません。
じゃあどんな時に、どんなとこまでやってるかというとこんな感じ。
どんな時:個人の振り返り
どんな風に:抽象的概念化→どうしてそれに気づいたのか?どうしてそれが起こったのか?
概念化というより、気づきの深堀りをしているイメージです。
気づきの深堀をするということは、「なんでそれが起こったのか?気づいたのか?」を考えることですし、それを考えると「どういう時に同じようなことが起きそうか?気づけそうか?」にも到達しそうです。そうすると、「お、こういう時はこうしたほうがいいんじゃないの?」っていう抽象的なルール(パターンランゲージのパターンみたいですね。)みたいなのも出てくるかもしれません。
で、毎度毎度パターン化するまで考えるとか日々の振り返りでは無理なのでちょっとした深堀くらいにとどめているイメージ。そして、たまにすごくヒットする気づきとかがあればパターン化してるとかそんな感じでしょうか。
4行日記
4行日記(よんぎょうにっき)についてです。まず概要。
4行日記というのは、言葉通り4行で完結する日記のことだ。FFS理論で有名な小林惠智氏によって考案され、多くの人に支持されている。書く内容は至ってシンプル。「事実」「気づき」「教訓」「宣言」の4項目を4行に分けて書くのだ。
4行日記の書き方について。
- 事実
ここには今日合った出来事を振り返り、一番印象に残っていることやアンテナに触れたものを一つ選んで書き出す。
(例)4行日記を始めた。- 気づき
ここには事実から得られた発見や感想などを書く。あまり深く考えすぎず自分が直感的に思ったことを書く。
(例)日記を書き続けることで成長することができる。- 教訓
気づきからどのようなことを学んだのかを3行目に書く。自分に起こった出来事から学んだことを一般化、抽象化するとどうなるかが教訓だ。
(例)継続は力なり。- 宣言
最後に自分がありたい姿を宣言して日記は終わりだ。ここでの書き方としては、自分がなりたい姿を現在進行形でなれていると仮定して断定することがポイントだ。
(例)私は計画性を持った人間です。
ってことでなんとなく先述の経験学習モデルと似てる気がしませんか?実際はどうなの知りませんが、私はほぼ同じものとして考えています。一応、違うんじゃないかなーと思う点としてはこんなところでしょうか。
- 4行日記のほうが毎日の振り返り用に簡単化されている点
- いくつか書き方にルールがある点
- 「宣言」の書き方に「心理効果」を持たせようとしている点
PDCA
みなさんご存知PDCA(ぴーでぃーしーえー)です。
PDCAサイクルとは
PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。
Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/PDCA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB
社会人なりたての頃はよく「PDCAが大事だ!」って言われましたが最近はあんまり言われない気がします(そんなこともないのかな?)。今回あげた6つのツールもPDCA以外の奴は「経験から学ぶ」系のやつです。対してPDCAはどちらかといえば「計画に重きを持った理論」と捉えられがちな気がします。
PDCAの利点は、計画を意識することだが、それゆえに振り返りが浅くなることがある
という話もあるし、【計画⇒実行⇒点検・評価⇒学習(振り返りと概念化)⇒処置改善】とすれば、PDCAサイクルに経験学習が上手に溶け込む
という話もあるしで。
個人的には、なんとなくPDCAは他の振り返りツールより一個上の概念なのかなぁってイメージです。また、本当に初めてやること、新規開拓系だとPをいくらやってもどうかな?って話があるので「とりあえず経験・実行だろ」的な話がよくされてるのかなって感じで。
とはいえPDCA(ないしはPDSA)は素晴らしいモデルで今でも十分生きているモデルだと思います。
LAMDA
最後にLAMDA(らむだ)です。
PDCAサイクルの発展版「LAMDAサイクル」 PDCAサイクルの「発展版」として、LAMDAサイクルという概念を紹介したいと思います。このサイクルは、MITにてトヨタ製品開発を参考に「リーン生産方式」を体系化したアレン・ウォード博士によって開発されたものです。
LAMDA(Look−Ask−Model−Discuss−Act)サイクル
LAMDAサイクルとPDCAサイクルの比較を端的に言うと、以下のポイントに集約できます。
- 机上で考える前に現場に赴いて「現地現物」を確認すること
- 一人で考えるのではなく、他者との「双方向コミュニケーション」を通じて問題の所在を明確にすること
- 抽象的に考えるのではなく、無理矢理でもいいのでサービスや商品を具体的な「プロトタイプ化」すること
- その具体的なプロトタイプに対する他者(含む顧客)からの「フィードバックを吸収」し、知恵として取り込むこと
つまり、PDCAの裏側に「現地現物」「双方向コミュニケーション」「プロトタイプ化」「フィードバックの吸収」という4つの行動原則をセットで持つことが、現場のミドルリーダーにとってより効果的なPDCAの実現につながると言えるでしょう。
これだけだとわかりづらいと思うのでもう少し引用します。
まずLAMDAはPDCAの発展版ということなので、PDCAのどこと対応するものなのかを図示するとこんな感じらしいです。
The PDCA and LAMDA The Triz Journal
https://triz-journal.com/lamda-and-triz-knowledge-sharing-across-the-enterprise/
ちょっと自分なりに説明してみます。
PDCAではPが最初に来ます。このPの段階で現場を見ないでずーっと計画を練っているだけだとどうしても机上の空論になる可能性が高くなり、動き出しも遅くなったりします。そこでまず「現地現物」ということで実際に見に行こうということです(Look1)。
そしてその実際に行った先で質問をします(Ask1)。そこでの質問とはこの2つです。
- What do we already know about this?
(私たちはすでにこれについて何を知っているか?)- Why?
(なぜか?)The Triz Journal https://triz-journal.com/lamda-and-triz-knowledge-sharing-across-the-enterprise/
場合によってはここでなぜなぜ5回で深堀りします。
次はこの質問、なぜ、で知りえたこと、考えたことをシンプルにモデル化します(Model1)。メンタルモデルっぽいですね。physical models, like prototypes or visual models,such as sketches, pictures, charts and graphs
(プロトタイプやスケッチや写真、図表、グラフなどの物理モデル)がこれにあたるらしいです。でも実際、我々は製造業ではないのであんまり物理モデルを作るってことはなく、文章でまとめることのほうが多いです。改善ボードの運用方法や朝会の運営なんかは物理的なものを見ながら考えたほうがいいかもしれませんね。
そしてここまで考えたことを関係者、ステークホルダー(実際にそれを行う人も含む)で議論します(Discuss1)。これによって、実行アイデアが洗練され、実行に対するハードルも下がります。
で、実行する(Act1)。
ここまででPDCAのPDまでです。CAはPDと一緒ですね。要はこういうことです。 1. PD:(現地現物で)仮説を立てて試す 2. CA:実験結果の確認を(現地現物で)行い、必要に応じて計画を調整し、再度計画を実施する
要は上で引用している通り、重要なのは
- 何はともあれ現場。現地現物で考える。見に行く、実際にやる。
- 考えるだけじゃなくてモデル化する。書く。作る。演じる。
- 他者からのフィードバックをもらう。修正する。
ってところです。
ちなみに実運用上はこんな感じに表形式にして、シーン(Lookしたとき)毎に気になったこと、考えたことをずっと書いていくという使い方をしています。
No. | 記入日 | Look(場面) | Ask(質問、課題) | Model/Discuss(解決の方向付け、議論) | Act(実際の適用、その結果) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2017.02.03 | 朝会へ訪問 | 質問や入力が形式的なものだけで、形骸化しているように見える | 朝会目的は明確か?リーダーは把握してる?メンバーは?たまたま今日だけ?いけてる朝会のやり方がイメージできてないだけ?どうやって対応する?次回訪問時にxxxをアクションする?その前にxxxとメールする?→メール+訪問時のアクションxxx。 |
各ツールのまとめ
各ツールのことを少しまとめておきます。
概要
思考(実行)の流れとの対応
こうやって書き出すと、やっぱりPDCAとLAMDAは、それ以外のやつとちょっと違った感じがしますね。計画のところ。
また、今回は「振り返りツール」ということでまとめていますので、「1.目標を設定する」はちょっと毛色が違うかもしれないですが、あえて書いています。なぜなら振り返りって、「そもそも何を達成するための振り返りなの?」ってところがないと、なかなか機能しないと思うので。
ここの、目標設定についてもいろんなツールがあると思うのでいつかまとめるかもしれません。
各ツールを使うシーン
正直なところ、上の説明とかを読んで、好きな時に好きなやつを使ってみて、違うなーと思ったら変える(他のツールに変える、ツールのフォーマットを変える、運用を変える、伝え方を変えるとかとか)ってやってもらえるといいかなと思っています。
が、それだけだとあんまりに手探りな感じもするので、一応私がどんな時にどんなツールを使っているかを書いておきます。
毎日の個人の振り返り
YWT+経験学習モデル+αでの振り返り
一応、毎日個人で振り返りをすることにしています。(できない日も多いのですが…) 夜に振り返るようにすると飲み会やら疲れてるやらでもっとやらないことが多かったので、朝、前日分を振り返るようにしています。
仕組み的なとこでは、IFTTTで毎日朝5時に、Evernoteに振り返り用noteを作る設定にしてる感じです。
フォーマットはこんな感じ。
- 【事実】 今日あったこと、やったこと
- 【気づき】 気づいたことは何ですか?起きたことは何ですか?
- 【分析】どうしてそれに気づきましたか?どうしてそれが起きたのですか?
- 【教訓】明日から何ができそうですか?
- 【宣言】明日から何をやりますか?
- 【今日の気持ち】(Good、まぁまぁ、うーん)
ベースは4行日記っぽいですが、実際はYWTです。対応はこんな感じ。
- 【事実】→Y,具体的経験
- 【気づき】→W,省察的観察
- 【分析】→W,抽象的概念化
- 【教訓】→T,能動的実験
- 【宣言】→T,能動的実験
- 【今日の気持ち】→なし
YWTだと、Wの深掘りが足らなくなるのでそこを分割している感じというか。【教訓】って言葉があんまり好きじゃないのと、いきなり教訓が書けないので、【分析】というところを追加してるというか。まぁそんな感じです。いろんな変遷があってこの形に落ち着きました。
ちなみに【今日の気持ち】は、コンテントに向きがちな自分の、プロセス(特に感情面)の内省を促すために残しています。そう、振り返りって気持ち大事。【気づき】のトコにも気持ちをちゃんと書けるようになると、今まで見えなかったものがたくさん見えてくるようになるよーと。偉そうに言ってみたり。
イベントの運営振り返り
YWTかKPT
どっちでやることもあります。自分主体でやるときはYWTが多いかな。周りに任せるときはKPTが多いです。KPTのときもできるだけ「思い出し」のために、写真を見るとか、アンケートを読むとか、アジェンダやスライドを見返すとかするように働きかけています。
イベントでの参加者の学びを深める振り返り
経験学習モデル+グラフィックハーベスティング
新しい言葉が出てきましたね。グラフィック・ハーベスティング。ちゃんと説明するとまた長くなっちゃうんで簡単にだけ。この写真みたいに、イベントの内容をスレンチボードや模造紙、ホワイトボードなんかに絵や文字を使って書いていく手法を「グラフィック・レコーディング」と言います。
そしてこのグラフィクを用いて、「その場(イベント)の対話」を「行動につなげる」ための「考え方」が「グラフィック・ハーベスティング」になります。まぁグラフィックを使って内省、気づきを増やす深めるってことでだいたい合ってます。
イベントでは、リアルタイムにその場の流れだけでなく、感情などのプロセスもかいていき、途中で参加者に「みなさんの中でこんな話がありましたね」とか「私はこんな風にこの場を見てましたよ」とかっていうフィードバック(ハーベストバック)をしていきます。
そしてだいたいイベントの最後で「気づいたこと、わかったこと、思ったこと」「明日からやれそうなこと」などを付箋に書いてもらったり、リフレクションシート(経験学習モデルを平易な言葉で表したシート)を書いてもらったりします。
これによって、イベントをただ「楽しかった」「いろんな人と話せて良かった」という次元で終わらせないような工夫をやっています。
チームの改善
チームでは予定表というか、みんなの状況がわかるようにしてある物理ボードを立てて見える化をしているんですが、その中に「いつでも書けるよ」っていう位置付けのKPTボードがあります。
「これってなんだかなぁ」とか、「これ良かったよ」ってことをその場その場で書いていく感じ。いつみんなで確認するかというと、急ぎのやつは朝会だし、そうでもないのは週一回の全員集まるミーティングで確認するって運用になってます。
でも今これ書いてて思ったのは、そういえばやっぱりうちのチームも「これ良かったよ」ってのはあんまり貼られないなぁと思った。周囲の「良かった」を見るスキルをあげないといけないのかもしれない。
TOC現場コーチとしての計画と振り返り
LAMDA+YWT
TOC現場コーチって、まぁアジャイルコーチみたいなものだと思っています(知らんけど)。
TOC(全体最適理論)などを使って、現場を良くしようってのが一応メインの仕事のうちの1つなんですけど。
現場を良くするのって誰なのよっていうと、うちらじゃないんですよね。現場です。もちろん、現場とうちらを合わせて「私たち」と呼ぶことはあるんですが、基本的には現場で物事は動いていくし、いつもそこにうちらはいることはできないです。
なのでね、遠い離れたところで「あーでもない」「こーでもない」とかって考えてるとそれこそ机上の空論で、変な方向で話が進んじゃったり、なぜか現場を悪者にしちゃったりとかなっちゃう。
だからまずは現場だろうということでLAMDA。Look重要。
そして大きなくくりではLAMDAを使って考えて、一回一回の訪問はYWTで簡単に記録、振り返りするってのが定番になっています。そう、YWTって結構、議事録というか、記録的な意味合いも大きいんですよね。
最後に
みなさんいかがだったでしょうか?振り返り6ツールのまとめ。
私なんかは元々、「やる」ところに意識が向いてしまってなかなか「振り返る」ってことをしてきませんでした。「振り返り」って後ろ向きなイメージじゃないですか?復習とかも一緒なんですけど。「一回やったことをもう一回やる」みたいなのが無駄に思えていて。
しかし、やってみるとたくさんの気づきを得られて、成長を実感出来るものなんだなということがわかりました。決して後ろ向きなものではなく「次につなげる」「より良くなる」ためのものなんだなというのがよくわかりました。
ツールがたくさんあって、どれを選べばいいかわからないという方、とりあえずYWTが一番オススメなので、これで始めてみて「違うな」と思ったら何が違うのかを振り返りつつ、より良いやり方を見つけてみてください。
では、より良い振り返りライフを!